札幌で「本と珈琲のある暮らし」を求めているあなたへ。
都会の喧騒を離れ、静かに本と向き合える時間を過ごしたい──そんな想いを叶えてくれるのが、札幌の個性派ブックカフェたちです。
- 旅気分を味わえる「WORLD BOOK CAFE」
- 古本と焼き菓子が香る「Brown Books Cafe」
- ホテル併設の24時間ブックラウンジ「LAMP LIGHT BOOKS HOTEL」
- 老舗お菓子屋が手がける知的空間「六花文庫」
- お一人様限定の没入空間「読書室ポワロ」
- 集中読書のための隠れスポット「CAVE STORE」
この記事では、それぞれの店舗の魅力を余すことなく紹介します。カフェとしてのクオリティはもちろん、読書を深める仕掛けや空間づくりの工夫にも注目しながら、あなただけのお気に入りスポットを見つけてください。
WORLD BOOK CAFE(ワールドブックカフェ)
札幌・大通エリアにある「WORLD BOOK CAFE(ワールドブックカフェ)」は、読書と食事を両立させたい人にぴったりの空間です。旅をテーマにした蔵書が特徴で、静かに読書したい方から、異文化に触れたい旅行者まで、多くの人に支持されています。
店内図書館サービスの紹介
このカフェ最大の特徴は「店内図書館」のような本棚の存在。旅・文化・写真集・建築・エッセイなど、海外をテーマにした書籍が500冊以上並び、自由に手に取って読むことができます。特にアジアやヨーロッパ、南米のガイドブックや旅行記が充実しており、読書を通じて世界を旅する気分に浸れます。
【ワンポイント】英語や多言語の書籍もあるので、語学学習にもおすすめ!
レトロビル5階の隠れ家感
ビルの5階にあるため、知る人ぞ知る隠れ家カフェとしての魅力があります。エレベーターを降りると、レトロな木製の扉と温かな灯りが出迎えてくれます。窓からは札幌の街並みが見渡せ、静寂な雰囲気の中で本と向き合える最高のロケーションです。
旅をテーマにした蔵書ラインナップ
店内の本棚には、店主が旅先で買い集めた本が並んでいます。特に人気なのが、「世界の市場」や「世界の朝食」などの写真集。カフェの雰囲気とも相まって、ページをめくるたびに遠くの国へ思いを馳せることができます。
- アジアの屋台文化を特集したビジュアル本
- エッセイ:旅する作家たちの記録
- 海外の駅や列車にまつわる書籍
ランチ・スイーツ・アルコール充実
料理も本格的で、スパイスを効かせたキーマカレーや、自家製ベイクドチーズケーキなどの人気メニューがあります。また、ビールやワインも注文できるため、夜カフェとしても利用可能です。本を片手にお酒を楽しむスタイルもおすすめです。
フードメニュー | 価格(税込) |
スパイシーキーマカレー | 980円 |
ベイクドチーズケーキ | 550円 |
営業時間・定休日など基本情報
- 所在地:札幌市中央区南1条西1丁目
- 営業時間:11:30〜22:00(L.O 21:30)
- 定休日:火曜
- 最寄り駅:大通駅から徒歩5分
天気の悪い日も、ゆっくりと本を読みながら長居できる「WORLD BOOK CAFE」は、札幌のブックカフェ文化を象徴する存在です。
Brown Books Cafe(ブラウンブックスカフェ)
札幌の古民家を活用した静かな読書空間「Brown Books Cafe」は、時間を忘れて読書に没頭できるレトロカフェです。書籍の選書もユニークで、文学や歴史、アートブックがバランス良く揃っています。
古民家風レトロな空間
築50年以上の古民家を改装したカフェで、木の温もりに包まれた空間が印象的です。店内にはアンティーク家具が並び、BGMもジャズやクラシックが流れていて、ゆったりとした時間を過ごすのに最適な場所です。
店内で読める&購入できる本棚
このカフェの本棚は単なる飾りではなく、その場で読めるだけでなく購入も可能な選書スタイル。本との偶然の出会いを楽しめます。
- 中古文学本:太宰治・三島由紀夫など
- アートブック:現代美術・建築
- 洋書:詩集・短編小説など
焼き菓子と珈琲のペアリング
手作りの焼き菓子と、丁寧にハンドドリップされたコーヒーは絶妙なペアリング。人気は「くるみと黒糖のケーキ」と深煎りブレンドです。本と甘い香りの組み合わせが、五感を刺激します。
常連さんの声:「本に夢中になっていて、気づけば3時間も経っていました。何度でも通いたくなる場所です。」
喧騒から離れた路地裏にある「Brown Books Cafe」は、静けさと知的好奇心を同時に満たしてくれる場所です。
LAMP LIGHT BOOKS HOTEL/BOOKS & CAFE
札幌中心部にある「LAMP LIGHT BOOKS HOTEL」は、本と泊まるという新しいコンセプトで話題のホテル併設型ブックカフェです。旅行者だけでなく、地元の読書家たちからも厚く支持されているのが、この「BOOKS & CAFE」エリア。
24時間営業の本屋カフェ
この施設の魅力の一つが、24時間利用可能なブックカフェであること。夜更かし読書派にも、早朝の静かなひとときを好む方にもぴったりです。棚には旅やミステリーなど、「旅と物語」をテーマにした約4,000冊の本がズラリ。
ジャンル | 主な書籍 |
旅エッセイ | 世界一周・鉄道旅行・街歩き |
ミステリー | 東野圭吾・伊坂幸太郎・アガサクリスティ |
MORIHICO.のコーヒー提供
札幌発の人気ロースター「MORIHICO.」の豆を使ったコーヒーが提供されており、本格的な味わいの1杯と共に読書が楽しめるのも魅力。特に人気のブレンド「森の雫」は、深いコクとやわらかな酸味が絶妙なバランス。
- 森の雫ブレンド:580円
- カフェラテ:630円
- アイスコーヒー:600円
SDGs寄付プランや宿泊者特典
ホテル宿泊者はカフェを自由に利用可能。さらに、本の購入金額の一部が子どもの読書支援団体へ寄付されるSDGsプランも展開中です。「本を買うことが社会貢献になる」仕組みに感動する人も多く、共感消費を促す新しい試みとして注目を集めています。
宿泊者の声:「読書のために泊まりたくなるホテル。札幌で一人旅するなら絶対ここ!」
六花文庫
「六花亭」といえばお菓子のイメージが強いですが、六花文庫は“食文化の書庫”としての魅力を放つ異色のブックカフェです。北海道の食を中心に、食材・料理・農業・栄養学など多岐にわたる蔵書約8,000冊を無料で閲覧可能。
北海道六花亭が運営する書庫カフェ
帯広本店に併設された知的空間が、2020年代に札幌へ拡張。北海道の農業や漁業に関する古書、郷土料理レシピなど、他ではお目にかかれない専門書も多く並びます。入場料もかからず、地元民からも再評価されています。
食に関する蔵書約8,000冊
以下のようなカテゴリが特に充実しています:
- 食文化史(昭和初期~現代)
- 郷土料理・発酵・保存食の本
- 農業・漁業・加工品開発に関する専門書
無料貸し出し/館内閲覧のみスタイル
本の貸出しは不可ですが、閲覧は時間無制限。静かな木製の長机でゆったりと読書ができるよう配慮されています。館内にはWi-Fiや電源も完備されているため、ノートPCを持ち込んでの調べ学習にも最適です。
食と本、という異なる文化を融合させた「六花文庫」は、知識欲と味覚欲を同時に満たしてくれる唯一無二の存在です。
読書室ポワロ
「読書室ポワロ」は、“一人で静かに読書したい”という人のためだけに設計された、札幌市内でも非常に珍しいブックカフェです。完全お一人様専用で、話し声はもちろん、グループ利用も一切NG。読書に没頭するための空間として、SNSでも話題になっています。
お一人様専用の静かな読書空間
室内には、座席同士の距離をしっかりと確保した個別席が並び、周囲の気配がまったく気にならない配置。周りが静かすぎて本のページをめくる音さえ響くほどで、まるで図書館のような静寂に包まれます。
【注意事項】 グループ入店不可/会話禁止/飲食も極力静かにがルール。マナー重視です。
カウンター席主体の設計
席の多くはカウンター形式で設けられています。間接照明と目の高さに配置された本棚が、集中を妨げない設計。長時間座っても疲れない座面の広いチェアもポイントです。カウンターにはドリンク置き場と書き込みスペースが用意されており、メモやノートも快適に取れます。
店主私物の本が自由に読める
置かれている本のほとんどは、店主が数十年かけて収集してきた私物で構成されています。文学、哲学、社会思想など、一般書店では見かけない本との出会いが待っています。
- 現代思想・宗教哲学書
- 翻訳された海外文学(旧訳版)
- 雑誌:思想の科学・ユリイカ など
「ポワロ」という名の通り、静かに思索に耽る時間を大切にしたい人にはぴったりの、知的空間です。
CAVE STORE(ケイブストア)
「CAVE STORE」は札幌駅近くにある、“読書のための洞窟”をコンセプトにした個室風ブックカフェです。遮光カーテン、間接照明、そして書棚で囲まれた席。あえて薄暗くすることで、外界から遮断された安心感が生まれています。
一人専用“読書室”としての環境
全席が一人用に設計されており、個室風ブースが用意されています。さらに、スマホの通話やPCの通話は禁止。まさに“読むためだけの空間”です。照明は暖色系で調光も可能。集中したい時は薄暗く、メモを取りたい時は明るくと、自分の読書スタイルに合わせて調整できます。
学習机風の席配置
各席には木製の学習机が配置されており、学生時代のように“机に向かう”感覚で本と向き合えます。机には簡易書見台も設けられており、ハードカバーの大きな書籍も快適に読めるよう工夫されています。
フードメニュー充実で食事も可
読書カフェでは珍しく、食事メニューも豊富です。音が出にくいよう配慮されたメニュー構成で、サンドイッチやパスタ、スープなどの軽食が中心。おすすめは「読書スーププレート」。ポタージュ+パン+ハーフサンドという構成で、食事しながらも本から目を離さずに楽しめると人気です。
メニュー | 価格 |
読書スーププレート | 980円 |
静音サンドイッチ | 620円 |
「CAVE STORE」は、読書に集中したい人、だけど食事もしたい人にとって、これ以上ない理想空間です。
まとめ
札幌のブックカフェは、ただ本を読むだけの場所ではありません。
それぞれの店舗に共通するのは、「読書体験をより豊かにするための工夫」が凝らされていること。選書のテーマ性、照明や席配置の絶妙なバランス、読書と相性の良いドリンクやフードの提供など、五感で本を楽しめる空間設計がされています。
なかでも、読書専用席の完備やスタッフによる本のセレクト、24時間対応のサービスなど、一般的なカフェとは一線を画すユニークな取り組みが、読書好きから高い支持を受けている理由です。
札幌の街で、自分と本だけの時間を過ごしたい──そんな時、今回ご紹介したブックカフェたちが、きっとあなたの心を優しく包んでくれるはずです。